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Garden of September

数年経って訪れた庭は荒れ果てた状態となっていました

片付かない庭をそっと覗いてみます

できる限り目と耳と足を使い事実と向き合います

野生化したススキが伸びきっていてあきれるほど屈託な様子でした

その穂先には蜘蛛の巣が纏わり付いています

局所に悲劇的終末が進行していました

かろうじて名前を知ってる何種類かの植物に

母の人生劇場の瞬間があったんだと理解はできるものの

静寂と共に柔らかなカオスがそこにあるだけでした

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メタファーとして二重のリズムを表現しようと試みました


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たぶん綺麗だと思ったからです

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もうそろそろ行かねばなりません


2015年母が亡くなり火葬場での出来事でした

火夫が10円玉を足元置き一緒に焼くというのです

私は言われるまま数枚の10円玉を並べました

分骨という習慣がない田舎では慣習的にこのような儀礼ごとが度々発達するのでしょうか

その後、「母の人となり」「人間の根本の美しさ」を知りたいがため「My precious one」の前身作品「花葬」で数百人とご遺体を見送ってきましたが、このような儀礼を見たことは一度もありませんでした


絶対的な死を前にすると、どんな人間もその人本来の姿が現出してくるものです

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我が故郷稚内には北防波堤ドームという土木学会選奨土木遺産、北海道遺産に選定されている異色なドーム型の堤防があります

1931年に5年をかけて建造され、古代ギリシャを彷彿とさせる70本のエンタシス状の柱列群は斬新で、当時強烈な印象を受けたものです

ドームの手前まで国鉄の線路が敷かれ、乗客は強風を避けつつドーム内を歩いて桟橋に待つ連絡船に乗り込むことができました

1981年には全面改築されました 周辺は整備され現在は公園となっています


最終日、朝日が昇るのをどうしても見たくなり

子供の頃のようにドームに登ってみることにしました

風が強いので足を滑らすと海に転げ落ちてしまいます

寒さに耐えながら5時10分を過ぎた頃太陽が昇り始めました


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カモメが鳴き始め

それとともに何隻ものイカ釣り漁船が帰路につき始めたのが見えてきました


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Takuji Otsuka|アート、写真家、コンセプチュアルアート、20世紀写真

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