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執筆者の写真takujiotsuka

ポールマッカートニー 写真展Photographs 1963-64Eys of the storm Review 

ザ・ビートルズの絶頂期を記録した

ポールマッカートニー撮影の未公開プライベート写真




ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの

4名で構成されたビートルズ。

1962年にデビューし、瞬く間に世界のトップミュージシャンとなったビートルズの

1963年12月から1964年2月までの約3ヶ月間が記録された約250枚の写真が展示

されていた。 



      





ビートルズファンでなくとも、見逃してはいけない写真展であることに間違いない

60年代といえば、高度成長期を迎え、世界が流動的に変革した時代。 

私からすれば父親世代の青春時代であり、

彼らが熱狂したビートルズの、日記を書くが如く綴られたプライベート写真から

見えてくるモノとは? 

そんなことに興味が湧き起こり早速行ってみる事にした。






本展は、東京シティビュー 六本木ヒルズ森タワー52階で行われている

入場口から入ると、一瞬で現実から幻想の世界に導かれた。




あるはずもないものに驚くというような錯覚

天空である52階のビルの中に、太古からある縄文杉が息づいて立ってるような 

時間を超えたスケール感 そんなものに似た驚きを感じた。






何より、ポール・マッカートニーの洗練され穏やかな感受性で撮られた写真に、

ある種の酔いのようなものに襲われた。

一言で言うと経験の応報と言っても良い 何もないところから曲を作るアーティストは、

カメラを持たせても、無意識に才能を発揮させることができるだ。




ポール・マッカートニーは、仕事として音楽ばかりやってる訳ではなかった  

気負いがない写真とは、こんなにも人を感動に導くんだと素直に思う

支配的な眼差しや、同調することかなんか求めない

撮る側も撮られる側も色気で溢れてる

人気絶頂時、成功を味わい 目紛るましい忙しさの中で、メンバーとの関係性や

プライベートをハーモニーとして捉えることの自在さ 愛らしさ 素晴らしさ。



展示では、ポールが使用したカメラが展示されていた

ペンタックス レンズは35mmとのこと

写真を見る限り、表情のアップが多かったので50mm?と思ったがそうではなかった

コンタクト・シートも並べられ、アナログでしか味わえない「素手感」も楽しめる 

ギターをカメラに持ち替えて、詩を謳うかのように撮られた

ポール・マッカートニーの記憶の痕跡が、そのまま残っている  

それはフィルム写真でしか味わえない。





何故今になって発表するのか?

一部を除き、60年以上現像されずに、一般公開されなかった写真

我々の知らないビートルズ・メンバーの一面 プライベート写真の重要性

仕事では見ることのない彼らの表情  ポールが存命であり、

60年前のビートルズと世界の熱狂記憶によって伝えられる何かは、 

パーソナルな相互反応であると言える

そして今は、合理的な根拠を確保しなくとも良い

背景に潜んでる意味を問う事のナンセンスさである。





これらは、ビートルズという記憶の肖像写真であり、ポールマッカートニー自身の

自画像でもある。

そして、時を経て明かされると言う文脈に帰着する それこそが善なのだ。





写真はモノクロームから最後はカラーになって終わる

構成はソール・ライターに通じて「時を経て明かされる」という系譜も感じられた

見終わった後には、とても幸福な気分になった。




会期

2024.7.19(金)~ 9.24(火)


会期中無休

開館時間

10:00~19:00 


金曜日・土曜日は20:00まで


※7.19(金)は17:00まで


※入館は閉館の30分前まで

会場

東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)


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